介護職で働くことを選んだ人は関東で仕事を探すことが多いのが実情だが、それには二つの理由がある。
一つは結婚してから共働きをすると決めた都合によるものであり、配偶者の勤務地に合わせた結果となっている。介護を担う人として多いのが女性であり、結婚してからは夫が大黒柱となって稼ぐのに対して、家事も行いながら仕事をすることになる場合が多いだろう。夫の勤務地を優先してその近隣で職場を探すと決める場合が多く、その勤務地として首都圏になるケースがよくあるのである。介護施設では人材の募集が必要になっていることが多いため、施設さえあれば採用される可能性が高く、夫の仕事を優先するのはもっともな考え方だろう。
もう一つの理由として関東には働き口が多いというのもよく掲げられる。首都圏で長らく働いてきた人たちが退職して高齢者になってきているのが現状である。団塊の世代と呼ばれる高度経済成長を支えてきた人たちが介護を必要とする時代になってきているため、首都圏では他の地域に増して介護施設の設置が進んできた。フランチャイズなどの利用によって個人で開業するケースも増えてきているのも首都圏の特徴であり、様々な業態の介護施設から多くの求人募集が行われているため、働きたい施設を選んで応募できる状況ができている。
介護を担う人材の募集が急務になっているのが関東の特徴であり、働く側から見れば職場を選びやすくなっている魅力があるため、介護職で選ぶ地域として選ばれているのである。